子供が小学校に入る頃、多くの家庭で「子供が言うことを理解してくれない…。」と困っているケースを目にします。例に漏れず、我が家の息子も言うことを全く理解してくれませんし、決めたルールも守れません。
言ったことが分からないと言うのは、年齢と共に成長できるポイントかもしれませんが、中には毎日の生活すらまともに送れない家庭もあるのではないでしょうか。朝起きてからの準備だったり、夜寝るときの準備だったり…。
我が家の息子はASD(自閉症スペクトラム)という種類の発達障害を抱えています。すぐに自分の世界に入ってしまうので、言って聞かせる事は難しいです。朝の準備もまともに出来ませんし、決められた社会のルールを守ることもできません。
人の話を聞くことができないので、小学校へ行ってもすぐに「友達が意地悪する!」と泣き出してしまうんです…。他人の感情を理解することができないんですね。
そんな子供には言って聞かせる事は難しく、絵を使ったり視覚的に訴えることが効果的。言葉で伝えるのではなく、視覚的に見えるもので伝える方法に切り替える方が良いんです。
今回は、「子供が分かってくれない」とお困りのご家庭へ、視覚的に理解してもらう方法をご紹介。我が家もこの方法を導入して、少しずつ子供の生活リズムや社会的生活が直ってきています。
この記事の目次
何かを伝える時には漫画を使う
言って聞かせることが難しい時、話しかけに興味を持ってくれない時には、漫画のような絵を使って語りかけてみましょう。
例えば、友達とおもちゃの取り合いでケンカをした時。うちの息子は「〇〇君が勝手におもちゃを取っていった!いじわる!」と泣き出してしまいます。これは、息子が他人の感情(おもちゃで遊びたい)を理解できていないことを表しています。
通常、子供も成長するにつれて他人の感情を理解できるようになってきます。おもちゃが欲しいと友達が言ってきた時には「一緒に遊ぼう」と誘ったり、自分は別のおもちゃを持っているから、そのおもちゃは友達に渡してあげたり。
友達とすぐトラブルを起こしてしまう子供の場合、相手がなぜ「おもちゃを貸して」と言っているかが理解できていません。なので、言葉で言い聞かせても全く理解してくれないんです。
相手の感情が見えるように表現する
そんな時には、本人と友達が遊んでいる様子を絵に書いて説明すると効果的。友達が「おもちゃを貸して!」と言っているシーンを書いてみて、吹き出しで「僕もおもちゃで遊びたいな〜。」と言うような感情を書き出してみます。
本人は「おもちゃを貸して!」と言う表面的な言葉しか聞こえていないでしょうが、実はその友達も「おもちゃで遊びたいな〜。」と言う感情を持っていたことを絵に書いて、視覚的に伝えるんです。
相手の本心(感情)を見える化してあげることによって、少しでも友達の行動に対して興味を持ってもらえるようにします。
シーンの続きを漫画で教える
その一瞬だけを漫画で表現しても、中には「いやだ!おもちゃで遊ぶ!」と理解してくれない子が多いでしょう。息子も、ちょっと説明したくらいでは何も興味を示してくれません。
そこで、漫画自体に興味を持ってもらうため、次のシーンを書き出してみます。
「いやだ!」と泣き出した本人の絵を描いて、「こうするとどうかな?お友達はなんて思うかな?」と質問しながら絵に吹き出しを書き足していきます。
また、「一緒に遊ぼう!」とお友達を誘ってあげている本人の絵を描いて、「これだとどうだろう?一緒に遊べると、お友達はどうかな?」と聞いてみます。実際のシーンがイメージできるようにしつつ、言葉や感情など目で見えない部分を絵で表してあげます。
息子にも、「泣き出した方と、一緒におもちゃで遊んだ方、どっちが楽しい?」と聞いてあげると、「一緒に遊ぶ」とぼそっと言ってくれます。問題行動が目立つ子供でも、一緒に遊ぶ方が楽しいと言う認識は持っているはずなので、その方向で落ち着くように導いてあげましょう。
問題行動が出るたびに絵に表してあげる
おもちゃの取り合いだけではなく、みんなで歩くときの会話や、順番待ちの時のトラブルなど、子供世界にはトラブルの元がたくさん。どうしてもトラブルの元を断とうと頑張るパパ・ママが多いのですが、子供の世界を全部制するのは不可能です。
子供にしっかりと理解してもらいたい時には、問題行動が出るたびに絵で表現して説明してあげましょう。「こうなると危ないよね。」とか、「これは友達も嫌なんじゃないかな。」とか、視覚的に伝わる方法へ努力しましょう。
少し面倒と思われるかもしれませんが、問題行動を正したいと思うのであれば、その度に絵で表現して説明するのがおすすめです。
iPadが一台あると便利
ノートやお絵かき帳で説明することもできますが、どうしても絵を描いて、消してと言う操作が大変。ノートの数も増えてしまいますし、ボールペンやシャーペンを常に持っておくことができません。
そんな時にはiPadなどのタブレットがおすすめ。確かに本体の価格は高いのですが、様々な用途に使えるので、一家に一台持っておくと便利です。
我が家にも子供専用のiPadがあるのですが、普段は子供がYouTubeを見るためのものになっています。何か問題行動があった時には、そのiPadを開いてiPadに絵を書きながら説明します。
iPadだと子供も興味を持って話を聞いてくれますし、ボールペンやシャーペンとは違い絵を何度も簡単に消して書き直せます。ささっと消して次のシーンを描いてみたり、子供に絵を描かせてみたり、と楽しみながら「どうすれば良かったかな?」の答え探しができています。
ちょっと大きな出費になるかもしれませんが、iPadは買って良かったアイテムです。
ルーティーンを写真付きで説明する
友達とのやり取りだけではなく、子供の中には毎日の決まった行動も取れないような子もいますね。特に発達障害を抱えている子供の場合、「ご飯を食べなさい!」と言っても、遊びたい時にはおもちゃの方へ吸い寄せられてしまうことも…。
実際、それは子供が故意に言う事を守らないのではなく、そもそも何をすればいいのか分かっていない可能性があります。あれをしなさい、これをしなさい、と言われても、それがそもそも何なのかしっかりと認識できていないんですね。
そう言った時には、毎日の行動を写真などで視覚的にわかりやすく表してあげましょう。我が家でも息子が保育園へ通っている時には、毎日のご飯やお風呂、就寝までのスケジュールを写真付きで並べていました。
スケジュールを写真で視覚的に分かりやすくする
息子は着替えや歯磨きができないだけではなく、ご飯を食べさせるのにも苦労しました。
そこで、療育の先生から話を聞いた通りに、1日のスケジュールを全部写真で撮影し、ホワイトボードにその写真を貼り付けて「次はこれだよ。」と教えてあげるようにしていたんです。
我が家で実際に使用していたのが
と言った感じ。これは一例で、これ以外に体温測定や一緒に部屋で遊ぶ時のこと、庭で遊ぶ時のことなど様々な写真を準備していました。
冷蔵庫に設置されているホワイトボードに、毎日子供のスケジュールを設定していきます。写真に磁石をつけておき、スケジュールごとに写真パネルを入れ替えできるように作っているんです。写真の流れで、「今、ご飯を食べたから、次はお着替えね。」と一緒に写真を見ながら確認します。
完了したスケジュールから写真パネルを外していくので、子供も楽しんでタスクを完了してくれるようになりました。写真で説明することで、子供も理解してくれやすくなりますし、写真パネルを動かしたいから、毎日の準備もかなり早く済むように。
子供の準備や行動が遅くて困っているパパ・ママはこの写真パネルでスケジュール管理する方法がおすすめです。実際に我が家の息子にはかなり効果がありました。
発達障害を抱えている子供に説明するなら、視覚的に訴える事を意識する
言う事をなかなか聞いてくれない子供、特に発達障害を抱えている子供に対しては、ちゃんと言葉で語りかけてもなかなか理解してもらえません。発達障害を抱えている子供にとって、耳からの情報を一度脳で理解して行動に移すと言うのは難しいんです。
そこで、そう言った時には視覚的に訴えるように心がけましょう。視覚から受けた情報であれば、耳からの情報よりも理解が容易で、ちゃんと行動に移してくれる可能性が高まります。
また、視覚から得た情報は体に定着しやすいため、人との付き合い方など脳内でゆっくり理解せず反射的に行う動作にも良い影響を与えます。
子供が何度言い聞かせても分かってくれず、「これだけ言ってるのに、なんで分かってくれないの!」と腹を立ててしまう前に、まずは親から子供への伝え方から見直してみましょう。
子供の発達が気になっている親御さんは多いでしょう。「発達障害なのかな?」と心配になったり、中にはお子さんが発達障害を抱えており教育に不安を抱えている方もおられるはず。僕の息子も発達障害(ASD)を抱えているので、今後の教育に関してとても不安を抱えています。
意外だと思われるかもしれませんが、学習、勉強に興味を示してくれない子供に対して効果的なのが、語学学習!そう、英会話など外国語学習が子供の学習を促進してくれる可能性があります。
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